健康寿命に影響。骨粗鬆症・動脈硬化の進行にはどちらもカルシウムが関係!?
◆◇骨の変化◇◆
骨は常に骨吸収(古くなった骨を入れ替えたり、血液中へカルシウムを補うために骨を溶かす)と骨形成(骨吸収の後、新しい骨を形成)を繰り返しており、このバランスを保ちながら骨組織を維持しています。骨の強さの指標として使われる骨密度は、閉経と加齢の影響により減少する事が判っています。
女性ホルモンは破骨細胞(骨吸収を行う細胞)の働きを抑制し、骨吸収が進行しすぎないよう調整してくれる働きがあります。そのため、閉経後は男性に比べ骨密度の低下が顕著に現れることがあります。 また、加齢に伴い胃腸機能の低下とともにカルシウムの吸収率が低下する傾向にあります。すると、身体が一定の血中カルシウム濃度を保とうと、骨のカルシウムを分解して血液中に送り出します。さらに、骨形成も加齢に伴い弱まることが判っており、骨密度低下は加齢現象の一つと言うことができます。
◆◇血管の変化◇◆
全身に酸素や栄養を届けるため、毎日絶え間なく血管の内側を血液が流れています。この際、血管は血液の流れによる物理的な刺激や、血液中に含まれる様々な物質による障害やストレスに晒され続けています。 糖化や酸化といったストレスを受けた血管の細胞が、骨芽細胞(骨形成を行う細胞)に似たものへと形を変えてしまい、血管にカルシウムを蓄積させるという現象が報告されています。これは「血管の骨化」とも言える現象です。元々、血管は広がったり、細くなったりして血液の流れを上手にコントロールしています。ここにカルシウムが蓄積すると、血管の柔軟性が低下し、動脈硬化を導いてしまいます。 動脈硬化が起きている血管では、カルシウムに加えてコレステロールの蓄積も進み、血液の通り道は次第に狭くなっていきます。このような状態が長く続くと、心臓や脳といった非常に大切な臓器の血管が詰まり、心筋梗塞や脳卒中といった、命に係わる疾患を引き起こす可能性が高くなります。
|
骨・血管相関の根拠の1つとして、動脈硬化の進行と骨密度の低下の間には密接な関係がある、という報告があります(下グラフ)。慢性的にカルシウムが不足すると、カルシウムが必要な部位には足りないにも関わらず、あまり必要のない場所にはカルシウムが過剰に蓄積してしまうという現象が起きることがあります。この現象は“カルシウム・パラドックス”と呼ばれ、血管だけではなく、軟骨や皮膚の状態や、免疫機能にも影響を与えると言われています。この現象を避けるためには、体内のカルシウムバランスの正常化が必要となってきます。
◆◇体内のカルシウムバランスを正常化するためには・・・◇◆
適切なカルシウム摂取はもちろんですが、カルシウムを適切に取り込む事のできる腸内環境を整えたり、糖化・酸化ストレスの軽減につながる食生活や生活習慣の改善にも積極的に取り組むことが大切です。
【営業時間】
9:00~19:00
木曜・土曜 9:00~18:00
TEL:0466-22-8609
【営業時間】
9:00~18:30(12:30~14:30は休)
土曜 9:00~13:00
TEL:0466-29-5030