日本人の3人に1人が高血圧であると言われており、特に65歳以上の高齢者では、医療費の一番多くの3割以上を占めているのが、高血圧とその結果である病気(虚血性心疾患、脳血管疾患など)の治療費と言われています。今回は、国民病でもある高血圧の現状について改めて確認してみましょう。
◆◇高血圧の何が怖い?◇◆
健康診断や通院時に血圧が高くなってきていると指摘される事があります。体内では少しずつ変化が起きているのですが、この時点では、それが症状として現れている方は少ないと思います。まさに、痛くもかゆくもない状態です。
では、なぜ症状もないこの時期から指摘をされたり、高血圧と診断されたりするのでしょうか?
それは、血圧が高い状態が続くと血液が通っている血管に負担がかかるためです。血管は体の隅々、臓器の隅々まで張り巡らされていますので、その負担は様々な異常となって現れてきます。例えば、脳や心臓の血管の異常は、脳梗塞や心筋梗塞といった形で死にも繋がってきます。
痛くもかゆくもないからこそ、放置してしまいがちで、その結果大きな病気へと繋がってしまうため、まずはしっかりと“自分は血圧が高めである”ということを意識することが大切になってきます。
◆◇高血圧治療の現状は?◇◆
⇒ 治療を受けている方のうち血圧がコントロール出来ているのは約3割(残りの7割はコントロール出来ていない)
日本高血圧学会が発行している「高血圧治療ガイドライン2014」によると、日本の高血圧患者数は、約4,300万人と推定されています。60歳代では、約半数が高血圧治療を受けていますが、そのうち血圧コントロールが出来ている方の割合は約3割にとどまっています。
全ての病気に共通することかもしれませんが、“薬を服用しているから安心”、“薬さえ忘れなければ大丈夫”ではなく、生活習慣の改善をしながら、病気の根本から少しずつ改善していく事が重要と考えられます。
◆◇高血圧の原因は?◇◆
⇒ 食事、運動、飲酒、喫煙、遺伝、疲労、ストレス など様々な原因があります。
高血圧患者の多くが、上記の原因が多数、複雑に絡み合った高血圧であると言われています。病院では本態性高血圧(原因の特定できない)として診断されます。
高血圧というひとつの病気であっても、人それぞれ様々な原因が存在します。多くの原因があるからこそ、様々な対策が提案されており、結局どれを行ったら良いのかわからなくなってしまう方も少なくありません。まずは自分自身の生活習慣を再確認し、専門家と相談できる環境で自分にあった方法を見つけてみてはいかがでしょうか?
*【食事・運動はもちろんですが休息は取れていますか?】*
高血圧の原因として仕事や家事などによる疲れのほかに、実は治療による心身への負担も血圧が安定しない原因になっていることがあるそうです。例えば、
●食事制限や運動など「しなくてはいけない」事によるストレス
●自分が高血圧であることを受け入れられないストレス
●家族や医師から監視されているように感じる事によるストレス
周りの方の協力や疲労・ストレスに負けない身体作りも大切ですね。
参考;厚生労働省e-ヘルスネット、高血圧治療ガイドライン2014(日本高血圧学会)
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