季節の変わり目は体調を崩しやすく、これから少しずつ空気が乾燥してくるとかぜを引く方が増えてきます。かぜの症状は発熱、くしゃみ、咳など人によって現れる症状は様々です。では、なぜこれらの症状はかぜを引くと現れてくるのでしょうか?
○かぜの症状とその役割○
かぜの症状はウイルスが体内に侵入し、体内の免疫力が抵抗している過程で起こります。症状としては咽頭痛、くしゃみ、鼻汁、せき、たんなどの呼吸器症状に、発熱、頭痛、倦怠感などの全身症状を伴い、全経過1週間ほどで治癒に向かいます。これらの症状はただヒトを苦しめるだけのものではなく、体内に外敵が侵入したことを知らせたり、下記のような目的もあることがわかっています。
のどの痛み
のどの違和感をきっかけにかぜを引いたかもしれない、と感じる方は多いかもしれません。
咽頭には、一般に扁桃腺と呼ばれるリンパ組織が分布しており、通過する食塊や外気に監視の目を光らせています。リンパ組織に存在する免疫細胞が外敵と戦う過程で、患部には炎症が起こる事になります。腫れる、赤くなる、痛むといった症状は侵入してきた事を知らせるアラームの役割も担っています。
発熱
かぜを引くと熱が出ます。この発熱には、①私達の体内の免疫細胞が活動しやすい温度にする、②外敵が増殖しにくい温度にする、といった大きな目的があり、とても大切な防御機構の1つです。
ただ、高熱が続いてしまうと体力が奪われ、命にかかわる危険性も出てきます。
外敵を排除するためには十分な体力が必要です。
くしゃみ
くしゃみは、粘膜などを通じて体内に侵入してきたもしくは侵入しようとする外敵を入口で外に追い返してしまおうという防御機構です。
1回のくしゃみで吐き出される息は時速300kmにも達し、ほぼ新幹線と同じ速さで外敵を外に飛ばします。その分、消費カロリーも大きく体力の消耗が激しいと言われています。
鼻汁
鼻の外に鼻水が出ていないときも、鼻の中は粘膜で覆われて湿った状態にあります。通常時でも1日に約1リットルの鼻水が分泌されており、風邪・花粉症などの場合には倍以上に増える事もあります。これは異物の排除が目的であり、免疫細胞などが鼻水中に含まれるようになると黄色っぽい色に変化してきます。
せき
くしゃみと同様に気道の粘膜の異物や外敵を排出するためにおこる防御機構です。
気道内で炎症が起きてしまうと長期間継続するぜんそくに似たような症状を起こすことがあります。排泄機能が正常であればこのような症状は起こりにくいですが高齢者では、機能低下により発症頻度が高くなりやすい傾向にあります。
たん
体内に入ってきた異物や外敵は大きなものは鼻のフィルター機能によって取り除かれますが、小さいものは気道へと入ってきます。この小さい異物や外敵を粘液が絡めとり、口へと運び出したものがたんになります。
かぜの際は少し黄色がかった色ですが、ほかの病気や症状では様々な色を呈する事もあります。時には健康状態の異常を知らせてくれるサインになります。
○かぜ予防の大切さ○
かぜの症状は、年齢や体力の有無、症状の程度によって、適宜風邪薬等で症状を抑えることが必要となってきます。ただこれらの薬は、熱や咳などのつらい症状を和らげるものなので、原因となる外敵を体内から排除しなければ、薬の効果が切れれば再び症状が現れる可能性が高くなります。体内に侵入した外敵を退治するのは結局は私達の身体の中の免疫力です。このような症状に悩まされないためにもかぜのシーズンに備え、早めの体力作りを意識しておきましょう。
【営業時間】
9:00~19:00
木曜・土曜 9:00~18:00
TEL:0466-22-8609
【営業時間】
9:00~18:30(12:30~14:30は休)
土曜 9:00~13:00
TEL:0466-29-5030