ロコモティブシンドローム(運動器症候群)をご存知ですか?骨や筋肉などが衰え、要介護のリスクが高くなる状態です。年を重ねても寝たきりにならず、ずっと自分の脚で歩いていくために、今回の記事でロコモティブシンドロームに関する理解を深めましょう!
●ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは
日本整形外科学会の定義によると、「運動器の機能が衰えて要介護や寝たきりになった状態、及びそのリスクが高い状態」をロコモティブシンドローム(通称ロコモ)と呼びます。運動器というのは身体を動かすことに関わる骨、筋肉、関節、神経などの総称です(下図)。
★運動器(全体図)
運動器はそれぞれが連携して動いています。例えば、膝を曲げるという動作をするためには、脳からの指令を末梢神経が筋肉に伝え、筋肉が骨や関節を曲げるというように、複数の部分が関わっています。そのため、もし運動器が1つでも悪くなってしまうと、身体をうまく動かすことができず、歩くといった動作に影響を与えてしまいます。 軟骨、骨といった一つの部分だけでなく運動器を全体として捉え対策をすること、これがロコモティブシンドロームを予防するために大切な考え方です。
●ロコモの主な原因となる3つの疾患
ロコモティブシンドロームの主な原因は、変形性膝関節症、変形性腰椎症、及び骨粗しょう症の3つです。東京大学が3,040人の一般市民を対象に行った大規模調査によると、これら3疾患のいずれかを持っている割合は男性84.1%、女性79.3%となり、40歳以上での推定有病者数は全国総数4,700万人(男性2,100万人、女性2,600万人)にのぼるそうです。40歳以上で男女の有病者数が逆転するのは、更年期障害に悩む方が増え、骨がもろくなる、及び太りやすくなる、あるいは筋肉量が男性に比べて少なく、膝などに負担がかかりやすいなどの理由が考えられます。
●ロコトレでロコモ予防
日本整形外科学会は、ロコモにならないため運動器に適度な負荷をかける『ロコトレ(ロコモーショントレーニング)』の実践を推奨しています。まずは以下に示した開眼片脚立ちとスクワットに挑戦してみましょう。
(a)開眼片脚立ち
両手を机の上に置き、片方の足を床から浮かせて1分立つ。目安は、左右1分間ずつを1日3回。
(b)スクワット
①図のように立つ。②息を吐きながら、ゆっくりお尻を下ろす。③息を吸いながら、ゆっくり元の姿勢に戻る。目安は、1日3回、①~③を5~6回繰り返す。
◇子供の頃からの運動がロコモ予防に大切
子供の運動不足が問題となっていますが、実は子供の頃からの運動不足は、骨量に影響を与えることが分かっています。骨量は20~30代でピークを迎えその後減少していきますが、子供の頃から運動して骨量を増やしておかないと、将来的に骨量が急激に減少し、転倒による骨折や骨粗しょう症のリスクが高まります。将来ロコモにならないよう、子供の頃から適度な運動を行って骨に刺激を与えていきたいですね。
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